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リゾート地
富裕層の夢

海外に移住すること

海外移住をしたいか?

富裕層、超富裕層は、日本で生まれたとしても、生活費や税率を抑えられる海外に飛んでしまい、そこに定住することが少なくない。シンガポールやマレーシアが非常に人気の移住先だ。

一生を遊んで暮らしても使いきれないほど莫大な富を持つ人とその家族を見て、うらやましいと感じる人もいるだろう。少なくない資産を贈与したくても、日本の相続税・贈与税の高さに辟易している人もいるかもしれない。そういう人たちにとって、確かに海外移住は魅力的だろう。

もちろん、海外移住をそれをうまくやってのんびり過ごす人の話はいくらでも見つけられる。しかし、海外移住の前に覚えておくべきポイントがいくつかある。海外移住は、本人だけなら容易かもしれない。しかし、必ずうまくいくとは限らないし、リスクもある。だからこそ、富裕層にとっては海外でゆったり過ごすことを夢や願望の1つに数えることもある。

海外移住の落とし穴

多くの富裕層が、遅かれ早かれ、子供のために資産を残す方法や、事業を存続させる方法について悩むことになる。
特に、資産を家族に相続するのは大変だ。日本の相続税は最高55%と世界的に見ても高く、どうにか税率を下げたいと頭を悩ませる人も多い。

日本での納税を避けるためには、「5年ルール」を廃止する必要があった。過去形なのは、今は「10年ルール」と呼ばれているからだ。つまり、期間が引き上げられた。国だって税を多く納める国民をみすみす増やすような真似はしない。派手な節税をやってその方法が浸透すれば、必ず防止策を講じてくる。住宅ローンも、不動産も、保険も、金持ちが派手に節税対策をして、国税庁がキレて改正をするといういたちごっこである。

「相続のために、5年の辛抱だから」と慣れない海外暮らしを家族に強いていれば、それだけでも家族間の仲を悪化させるのに十分だ。海外生活にすぐ馴染めるような柔軟性のある家族ならいいが、耐えかねて帰国したり、関係に亀裂が入ったりすることもある。
せっかく資産を築き上げ、家族に資産を残すために海外への定住をしようと思ったのに、肝心の家族との仲が悪くなったり、家族が離れて行ったりしたら、いったい何のために手を尽くしたのか分からなくなるじゃないか。

まずはやりたいことを見つける

僕も何度も旅行してきて、これまでたくさんの素晴らしい場所に出会った。北欧には、そこに骨を埋めたいと思うほど気に入った場所もあった。しかし、僕は日本で生まれた身で、数週間もすると日本に帰りたくなる。

そこで、「日本で最期を迎えたい」という気持ちを自覚してしまっており、今のところは海外生活をしようと考えていない。だが、もしあなたのバケット・リストに「日本で死ぬ」がなくて、移住について家族からの合意を得られるなら、海外での生活は素晴らしい選択となるだろう。