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税務
富裕層の失敗

追徴課税を食らう

2020年度は富裕層の追徴課税が最高額に

富裕層や資産家など、金を持っている人間にとって大きな失敗といえば何を連想するだろうか?事業で大コケすることやスキャンダルもそうだろう。

それともう一つ、「払わなくてもいい税金を払ってしまうこと」も大きな失敗といえそうだ。

国税庁の発表によると、2020年は富裕層への追徴税額が259億円と過去最高になった。株式や不動産などを多く所有している富裕層に対してフォーカスをあて、重点的に調査をしたのだ。

2019年度は4463件の調査を実施し、うち8割強で申告漏れなどが見つかった。各国との口座情報の連携が上手くいっており、インターネットで転売を繰り返して利益を得る個人のデータも追いやすくなったことも要因だという。

事例に出てきた「転売で収益を得る人々」が税務に詳しくならざるをえない層とは考えにくい。一気に設けてしまってシンプルに税務の知識がなかったか、税務調査のしつこさを知らないゆえに本気で申告漏れが見逃されると信じていたのかもしれない。

追徴課税の内訳

2020年には、日本の居住者が国外預金を持っており、そこで得た利益にかかる税を適切に申請していなかったことがCRSから把握されてしまう人が多かった。約2億以上の申告漏れに対し、6000万円以上の金額が追徴課税され、余分に税を納めることになった。

また、転売による儲けについては申告漏れが多く見られ、前年よりも12%も追徴課税の金額が増えた。中には、1000万円以上の追徴課税を行った例もあった。

税務当局と各国と金融口座情報を交換しあう制度を「CRS」という。CRSはかなり確度が高いので、海外に資産を移しても筒抜けになる。

しかも、税務調査官はデータばかりに頼っているわけではない。申告内容が怪しいと感じたら目視で(これは誉め言葉として受け取ってほしいが) 執拗にチェックするのだ。

税務調査の目をごまかすよりもさっさと納税するか、高すぎると感じるなら順当に日本の非居住者になる努力をしたほうがマシだと思う。

税逃れはうまみがない

ともあれ、これらから追徴課税を「失敗」と呼ぶ理由が分かると思う。きちんとした税務知識を駆使し、税務当局に睨まれにくい方法で納税さえしていれば、ほとんどが回避できる事態だからだ。

安くないお金を払って税務の専門家に依頼するのは、面倒な税務を丸投げするためじゃない。専門的な知見を得るためでもあるし、税理士の名前を使えば申告内容が信用されやすいからでもあるんだ。